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湯シャンのやり方と効果は?白髪・薄毛への影響と向いている人の条件

湯シャンは、ぬるめのお湯で頭皮を指の腹で2〜3分かけて洗い流す方法です。頭皮が乾燥しやすい人がシャンプーを減らす手段にはなりますが、白髪・薄毛・抜け毛が改善するという研究は確認できません。

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Business Athlete 編集部
湯気の立つ浴室でシャワーヘッドから流れるお湯と、使われずに棚に置かれたシャンプーボトル

Key Pointsこの記事の要点

  1. 湯シャンで汗やほこりは落ちるが、皮脂や整髪料はお湯だけでは落ちにくい。向く人と向かない人がはっきり分かれる
  2. 湯シャンで白髪・薄毛・抜け毛が改善するという研究は確認できない。AGAの進行は洗い方では止まらない
  3. 試すなら休日の週1〜2回から始める。べたつき・におい・かゆみが出たら、無理せずシャンプーの回数を戻す
目次7
  1. 湯シャンとは?お湯だけで落ちるもの・落ちないもの
  2. 湯シャンの効果は?白髪・薄毛・抜け毛への影響
  3. 湯シャンが向いている人・向いていない人は?
  4. 湯シャンの効果的なやり方は?6つの手順
  5. 始め方は?いきなりやめず「週1〜2回」から
  6. 湯シャンをやめた方がいいサインと受診の目安は?
  7. 今日からやること

湯シャンは、シャンプーを使わず、ぬるめのお湯で頭皮を指の腹で2〜3分かけて洗い流す方法です。頭皮が乾燥しやすい人や、シャンプーで頭皮が荒れやすい人が「シャンプーの回数を減らす」目的で取り入れるなら選択肢になります。一方で、湯シャンで白髪・薄毛・抜け毛が改善するという研究は確認できません。皮脂の多い人や、整髪料を毎日使う人には向かない方法です。

湯シャンとは?お湯だけで落ちるもの・落ちないもの

湯シャンは、海外では「ノー・プー(no poo)」とも呼ばれます。シャンプーの洗浄成分が頭皮の皮脂を取りすぎる、という考えから広まった方法です。

ただ、お湯だけで落ちる汚れには限りがあります。汗やほこりは水に溶けたり流れたりしますが、皮脂や整髪料は油なので水だけでは落ちにくい汚れです。髪の化粧品に関する総説によると、シャンプーの洗浄成分は皮脂や汚れを細かい粒に包み込み、水で流せる状態にします。湯シャンでは、この働きがありません。

汚れお湯だけシャンプー
汗・ほこり落ちやすい落ちる
頭皮の皮脂一部は落ちるが残りやすい落ちる
ワックス・ジェルほとんど落ちない落ちる(2度洗いが必要なことも)
タバコや焼き肉のにおい残りやすい落ちやすい

湯シャンの実践者として芸能人が紹介されることもあります。しかし、個人の体験は効果の根拠にはなりません。髪質も皮脂の量も人によって違うため、同じやり方が合うとは限りません。

湯シャンの効果は?白髪・薄毛・抜け毛への影響

湯シャンの白髪・薄毛・抜け毛への効果を、根拠の強さで整理します。

薄毛:改善を示す研究は確認できない

湯シャンで薄毛が改善すると示した研究は確認できません。日本皮膚科学会によると、男性型脱毛症(AGA)は男性ホルモンの作用で毛の成長期が短くなり、毛が細く短くなる病気です。シャンプーを使うかどうかで、この仕組みは変わりません。

白髪:防げるという根拠はない

湯シャンで白髪を防げるという根拠もありません。白髪は、毛の根元で色素を作る働きが弱まって起こります。シャンプーの成分は、毛の根元の奥まで届くものではありません。

抜け毛:洗うときに抜けるのは自然な生え変わり

シャンプー中にたくさん毛が抜けて不安になる人は多いです。筆者も、シャンプーからドライヤーの間にかなりの量が抜けるタイプです。ただ、日本皮膚科学会によると、髪は生え変わりを繰り返しており、1日100本程度までの抜け毛はよくあることです。洗うときに抜けるのは、もともと抜ける時期を迎えた毛がまとまって落ちているだけのことが多いです。

洗う回数が多い方が頭皮の状態は良いという研究も

むしろ、洗う回数が多い方が頭皮の状態が良いという研究があります。中国の成人を対象にした研究では、週5〜6回洗う人が頭皮と髪に最も満足していました。普段あまり洗わない人が毎日洗う試験でも、フケやかゆみなどの指標が週1回より良い結果でした。この研究はシャンプーメーカーの資金で行われた点は割り引く必要があります。それでも、「洗わない方が頭皮に良い」という考えを支持する結果ではありません。

よくある誤解 「湯シャンを続けると頭皮が慣れて、皮脂の量が減る」という話があります。しかし、湯シャンで皮脂の分泌が減ることを示した研究は確認できません。最初のべたつきは「慣れるまでの我慢」ではなく、皮脂が落ちきっていないサインと考えましょう。

湯シャンの利点として現実的なのは、洗浄成分による刺激を減らせることです。シャンプーで頭皮がつっぱる、かゆくなるという人には、回数を減らす手段になります。

「続けたら良くなった」という体験談はどう読む?

ネット上には、湯シャンを続けて「フケが減った」「髪がまとまるようになった」という体験談が多くあります。こうした声を読むときは、次の点に注意してください。

  • もともと頭皮が乾燥しやすく、シャンプーが合っていなかった人の体験であることがある
  • 合わずにやめた人は、体験談を書かないことが多い
  • 同時に食事や睡眠、使う製品を変えていることがある

乾燥肌の人がシャンプーの回数を減らして楽になった、という話は理にかなっています。ただ、それは「誰にでも効く」ことの証明にはなりません。皮脂の多い人が同じことをすると、べたつきやにおいが増えることもあります。

湯シャンが向いている人・向いていない人は?

日本皮膚科学会は、頭皮が乾燥しすぎたり脂っぽくなりすぎたりしない頻度で洗うことを勧めています。湯シャンも、この基準で向き不向きを判断します。

向いている人向いていない人
頭皮が乾燥しやすく、夕方もべたつかない夕方になると頭皮や前髪がべたつく
シャンプーで頭皮がつっぱる・かゆくなるワックスやジェルを毎日使う
在宅勤務で汗をかかない日が多い外回りや運動で汗を多くかく
整髪料をほとんど使わない会食でにおいの強い店に行くことが多い

40代男性は、皮脂が多い人も少なくありません。毎日スーツで外回りをする人や、ワックスで髪を整える人は、湯シャンを主にするのは難しいでしょう。在宅勤務の日や休日だけ取り入れるのが現実的です。

シャンプーの刺激が気になるなら、湯シャン以外の方法も

湯シャンを考える理由が「シャンプーで頭皮が荒れる」なら、シャンプーの使い方を変えるだけで解決することもあります。

  • 予洗いを長めにして、シャンプーの量を半分にする
  • 洗浄力の穏やかなシャンプーに替える
  • 髪ではなく頭皮だけを洗い、すすぎを2倍にする
  • 熱いお湯をやめ、ぬるめのお湯にする

これらを試しても頭皮の赤みやかゆみが続く場合は、シャンプーの問題ではなく皮膚の病気のこともあります。湯シャンに切り替える前に、皮膚科で相談するのも一つの方法です。

湯シャンの効果的なやり方は?6つの手順

湯シャンは、シャンプーを使わない分、手順を丁寧にすることが大切です。

  1. ブラッシング:洗う前に乾いた髪にくしを通し、絡まりとほこりを落とす
  2. 予洗い:ぬるめのお湯で、指で髪をかき分けながら頭皮まで濡らす
  3. 頭皮を洗う:指の腹で頭皮を押さえ、小さく動かしながら2〜3分かけて洗い流す
  4. 洗い残しやすい場所:生え際、耳の上と後ろ、襟足に指を入れてお湯を当てる
  5. 毛先:パサつくなら、コンディショナーを毛先だけにつけて流す(頭皮にはつけない)
  6. 乾かす:タオルで押さえて水気を取り、すぐにドライヤーで根元から乾かす

お湯の温度は、手で触って熱く感じない程度のぬるめが目安です。熱いお湯は皮脂を落としやすい反面、乾燥やかゆみのもとになります。爪を立ててこするのは、湯シャンでも避けてください。

湯シャンでよくある失敗

湯シャンでうまくいかないときは、次のような原因が考えられます。

  • 髪の表面にお湯をかけるだけで、頭皮まで指が届いていない
  • 1分ほどで流し終えてしまい、皮脂が残っている
  • 整髪料を使った日も湯シャンにしている
  • 濡れたまま自然乾燥にして、頭皮が蒸れている

シャンプーを使わない分、指の腹で頭皮を洗う時間と丁寧さがすべてです。

コンディショナーを使うと湯シャンの意味がない、と考える人もいます。しかし、湯シャンの目的は頭皮の洗いすぎを避けることです。髪の毛先を保護するコンディショナーは、頭皮につけなければ問題ありません。

乾かし方は普段の洗髪と同じです。詳しくは「男性の正しい髪の洗い方」で解説しています。

始め方は?いきなりやめず「週1〜2回」から

毎日シャンプーしていた人が、いきなり全部を湯シャンに替えるのはおすすめしません。べたつきやにおいが出ても、仕事のある日は戻しにくいからです。

次のように、段階を踏んで試します。

期間湯シャンの回数確認すること
1〜2週目週1〜2回(休日の夜)翌朝のべたつき、におい
3〜4週目問題なければ週2〜3回夕方のべたつき、かゆみ、フケ
5週目以降合う頻度で固定家族など身近な人の率直な感想

会議や商談、会食の前日はシャンプーで洗うなど、予定に合わせて使い分けるのも一つの方法です。においは自分では気づきにくいので、家族に聞いてみるのが確実です。

夏と冬で回数を変えるのも一つの方法

頭皮の状態は季節でも変わります。汗をかく夏は、皮脂や汗が残りやすいため、シャンプーの日を増やします。空気が乾燥する冬は、頭皮がつっぱりやすいので、湯シャンの日を増やしても構いません。

基準は、日本皮膚科学会が勧めるとおり「頭皮が乾燥しすぎず、脂っぽくなりすぎない」ことです。回数を固定せず、頭皮の状態に合わせて調整してください。

試している間は、次のサインが出たらすぐシャンプーの回数を戻してください。

  • 夕方になると頭皮や前髪がべたつく
  • 枕や帽子のにおいが気になる
  • かゆみやフケが増えた
  • 頭皮や生え際にニキビのようなぶつぶつが出た

湯シャンをやめた方がいいサインと受診の目安は?

湯シャンが合わなかった場合、シャンプーに戻せば多くは落ち着きます。シャンプーの刺激が気になって湯シャンを始めた人は、洗浄力の穏やかなシャンプーに替える方法もあります。

受診の目安 シャンプーに戻しても、かゆみや赤み、黄色っぽくべたつくフケが数週間続く。頭皮にかさぶたや湿疹がある。こうした場合は脂漏性皮膚炎などの皮膚の病気のことがあります。皮膚科を受診してください。

抜け毛が増えた、生え際や頭頂部が薄くなってきた、と感じる場合も、洗い方を変えて様子を見るより皮膚科で相談する方が近道です。40代の薄毛の仕組みと治療の選択肢は「40代男性の薄毛対策」でまとめています。髪の艶を保つコツは「髪の毛の艶を出す習慣と食べ物」も参考にしてください。

今日からやること

  1. 自分の頭皮が夕方にべたつくかどうか、今日の帰宅時に確かめる
  2. べたつかない人は、次の休日の夜に1回だけ湯シャンを試す
  3. 湯シャンの日も、指の腹で2〜3分、生え際と襟足まで丁寧に流す
  4. 翌朝のべたつきとにおいを確認し、気になれば回数を増やさない
  5. 抜け毛や頭皮の赤みが気になるなら、湯シャンで粘らず皮膚科で相談する

FAQよくある質問

Q湯シャンを続けると薄毛や抜け毛は減りますか?

湯シャンで薄毛や抜け毛が減ると示した研究は確認できません。40代男性の薄毛の多くは男性ホルモンが関わる男性型脱毛症(AGA)で、シャンプーを使うかどうかで仕組みは変わりません。抜け毛が気になる場合は皮膚科で相談してください。

Q湯シャンで白髪は予防できますか?

できるという根拠はありません。白髪は、毛の根元で色素を作る働きが加齢などで弱まって起こります。シャンプーの成分は毛の根元の奥までは届かないため、湯シャンに切り替えても白髪の増え方が変わるとは考えにくいです。

Q湯シャンを始めると最初はべたつくと聞きました。我慢すべきですか?

我慢を続ける必要はありません。湯シャンで皮脂の量が減ると示した研究は確認できず、べたつきやにおいは皮脂が落ちきっていないサインです。周囲に気づかれる前にシャンプーの回数を戻し、自分に合う頻度を探しましょう。

Qワックスを毎日使っていますが、湯シャンはできますか?

整髪料は油分を含むため、お湯だけではほとんど落ちません。残った整髪料は頭皮のべたつきやかゆみの原因になります。整髪料を使った日はシャンプーで洗い、使わない休日だけ湯シャンにするのが現実的です。

参考資料

  1. Hair Cosmetics: An Overview(International Journal of Trichology, 2015) Gavazzoni Dias MF/PubMed Central
  2. The Impact of Shampoo Wash Frequency on Scalp and Hair Conditions(Skin Appendage Disorders, 2021) Punyani S, et al./PubMed Central
  3. 皮膚科Q&A 脱毛症 Q18 抜け毛を防ぐ生活上の注意点はあるでしょうか? 日本皮膚科学会
  4. 皮膚科Q&A 脱毛症 Q1 毛が伸びる、または生えかわる仕組みはどのようになっているのでしょうか? 日本皮膚科学会
  5. 皮膚科Q&A 脱毛症 Q6 男性型脱毛症ではなぜ薄毛になるのでしょうか? 日本皮膚科学会